第26回キャリアコンサルタント試験 出題テーマ解説(問11〜20)|心理療法・公的支援策をやさしく整理

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問1〜10に続き、今回は問11〜問20で扱われたテーマを解説します。試験問題の文章そのものは転載せず、出題されたテーマの背景知識をオリジナルの解説としてまとめています。正確な問題文を確認したい方は、下記の公式サイトをご覧ください。

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問11:カウンセリング理論・心理療法とその提唱者

心理療法の名称と提唱者の正しい組み合わせを整理しておきましょう。

  • アイビイ(Ivey, A. E.):マイクロカウンセリング。カウンセリングの基本技法を段階的な階層構造で整理した理論。
  • カーカフ(Carkhuff, R. R.):ヘルピング技法。相手を援助する対人関係スキルを体系化した理論。
  • パールズ(Perls, F. S.):ゲシュタルト療法。「今ここ」での気づきを重視する心理療法。
  • ベック(Beck, A. T.):認知療法。ものの受け止め方(認知)の歪みに着目する心理療法。

「誰が」「何を」提唱したかを正確なペアで覚えることが対策の基本です。

問12:フロイトの発達論

フロイト(Freud, S.)は、「口唇期」「肛門期」「エディプス期」「潜伏期」「性器期」という発達段階に応じて、リビドー(性的エネルギー)が重点的に注がれる身体部位が変化するという発達論を提唱しました。なお、似たテーマで出題されやすい他の精神分析家の概念として、クライン(Klein, M.)の「妄想分裂ポジション・抑うつポジション」、ウィニコット(Winnicott, D. W.)の「原初的没頭・ほど良い母親・脱錯覚」、ビオン(Bion, W. R.)の「コンテイナー/コンテインド」などがあり、それぞれ提唱者が異なる点に注意しましょう。

問13:職場における学び・学び直し促進ガイドライン

このガイドラインでは、環境変化が激しい時代だからこそ労働者の自律的・主体的な学びが重要とされますが、企業主導型の職業訓練の必要性が低くなるわけではありません。また、実践的な学びへの人的投資の国際比較では、日本は先進国の中でも低い水準にあるとされています。働き方の個別化が進む中でも、キャリアコンサルタントだけでなく、管理職等の現場リーダーの役割は引き続き重要とされ、労使協働の取組みは労働者のエンゲージメント向上にもつながることが期待されています。

問14:労働者の職業生活設計(令和4年度能力開発基本調査)

この調査では、キャリアコンサルティングを受けた労働者の割合や、相談内容・相談先の傾向が示されます。キャリアに関する相談が役立ったこととして、正社員では**「適切な職業能力開発の方法がわかった」よりも「仕事に対する意識が高まった」を挙げる割合の方が高い**傾向にあり、相談したい内容としても「職業能力開発の方法」より「将来のキャリアプラン」を挙げる割合の方が高いとされています。「意識面への効果」と「スキル面への効果」、どちらの回答が多いかを逆に覚えないよう注意しましょう。

問15:教育訓練給付制度

教育訓練給付制度は、厚生労働大臣が指定する講座を対象とする制度です(文部科学大臣ではありません)。「専門実践」「特定一般」「一般」の3種類に分かれており、正規・非正規という雇用形態で区分される制度ではありません。支給対象者は在職中の被保険者だけでなく、離職後一定期間内の人も要件を満たせば対象になります。ハローワークでの支給要件照会により、受講開始前に受給資格の有無をあらかじめ確認できる点も押さえておきましょう。

問16:人材開発支援助成金

人材開発支援助成金の一部コースでは、事業内職業能力開発計画の作成や職業能力開発推進者の選任が支給要件となっています。人材育成訓練の経費助成率は、正規雇用労働者と非正規雇用労働者とで異なる設定になっており、同率ではありません。また、OJTについても一部コースで助成の対象となる場合があり、「一切助成されない」というのは誤りです。訓練期間中の賃金についても、要件を満たせば助成の対象になります。

問17:副業・兼業の促進に関するガイドライン

副業・兼業は労働者の自由な時間の使い方に関わるものですが、企業秘密の保持や競業避止など合理的な理由があれば、就業規則で一定の制限を設けることも認められています。「いかなる場合も制限できない」という理解は行き過ぎです。副業・兼業を受け入れる企業側のメリットとしては、従業員が社外から得た新しい知識・情報や人脈が、事業機会の拡大につながるという点が挙げられています。

問18:キャリア形成・リスキリング支援センター

このセンターが行うキャリアコンサルティングは、正社員に限定されず、非正規雇用の方や求職者なども対象に含まれます。実施するのはキャリアコンサルティングであり、職業紹介そのものは行いません。支援する雇用型訓練は、既存の在職者だけでなく、新たに雇い入れた訓練生も対象に含まれます。ジョブ・カードを活用したキャリア形成支援の対象には、学生も含まれています。

問19:令和4年度能力開発基本調査

教育訓練休暇制度を導入している企業の割合は、まだ半数に満たない水準にとどまっているとされています。一方で、正社員に対してキャリアコンサルティングの仕組みを導入している事業所の割合は、比較的高い水準で推移しています。正社員以外への計画的なOJT実施率や、事業内職業能力開発計画の作成状況についても、具体的な数値の大小関係(何%を超えているか下回っているか)を最新の調査結果で確認しておくことが重要です。

問20:令和5年版労働経済の分析(雇用・失業情勢)

2022年における日本の完全失業者数は、500万人を大きく下回る水準(200万人前後)で推移しています。また、雇用者に占める非正規雇用労働者の割合も、約7割というのは過大な数字であり、実際には4割弱程度です。非労働力人口は、感染症の影響があった2020年を除き、近年は減少傾向にあるとされます。完全失業率は、リーマンショック以降低下傾向で推移し、2020年に一時上昇したものの、その後は再び改善傾向にあるとされ、「2020年以降現在に至るまで一貫して上昇傾向」という理解は誤りです。


問11〜20は、心理療法の提唱者の組み合わせと、雇用・労働に関する公的制度・統計データが中心でした。**「似た概念を持つ理論家を混同しないこと」「具体的な数値の大小関係を正確に覚えること」**が、この範囲の得点のカギになります。次回は問21〜30の範囲を解説します。

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