第26回キャリアコンサルタント試験 出題テーマ解説(問31〜40)|メンタルヘルス・カウンセリング基礎をやさしく整理

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問1〜30に続き、今回は問31〜問40で扱われたテーマを解説します。試験問題の文章そのものは転載せず、出題されたテーマの背景知識をオリジナルの解説としてまとめています。正確な問題文を確認したい方は、下記の公式サイトをご覧ください。

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問31:健康づくりのための睡眠ガイド2023

厚生労働省のガイドでは、成人の場合、睡眠時間が7時間前後のときに、生活習慣病やうつ病の発症・死亡リスクが最も低いとされています。アルコールは一時的に寝つきをよくする一方、睡眠後半の質を悪化させることも知られています。睡眠障害が疑われる場合に「3か月以上様子を見てから受診を検討する」という悠長な対応は推奨されておらず、気になる症状があれば早めに専門家へ相談することが望ましいとされています。

問32:事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン

このガイドラインでは、事業者が疾病を抱える労働者を継続して就労させると判断した場合、就業上の措置や治療への配慮を行うべきとされています。対象となるのは、がん・脳卒中・心疾患・糖尿病・難病など、反復・継続して治療が必要となる疾病が中心です。症状や治療状況といった機微な個人情報は、原則として本人の同意なく取得してはなりません。一方で、プライバシーに配慮するあまり、周知や意識啓発の対象を当事者や所属部門だけに限定するのは望ましくなく、必要な範囲で職場全体の理解を広げていくことも重要とされています。

問33:発達障害のある人への職場での対応

発達障害の特性に応じた配慮は、画一的ではなく個別の特性を踏まえる必要があります。不注意・注意散漫の傾向がある人には、集中できる一人の時間や空間を確保することが有効とされる一方、多動で落ち着きのない傾向がある人に「動きの少ない仕事」を割り当てることは、必ずしも適切な配慮とはいえません。同様に、時間管理が苦手な人に過密なスケジュールを組むことや、先延ばし傾向のある人に「できるときにやればよい」と伝えることも、かえって困難を助長しかねない対応とされています。

問34:マイクロカウンセリングの積極技法「フィードバック」

マイクロカウンセリングにおける「フィードバック」とは、クライエントが他者からどのように見られているかを伝えることで、自己査定や自己評価に役立ててもらう技法です。具体的な行動を指示する技法(指示)や、問題を様々な視点から見られるようにする技法(焦点の当て方)など、似た名前の他の積極技法と区別して理解しておきましょう。

問35:カウンセリングにおける傾聴の意義

傾聴には、クライエントが自分の感情に気づき、次第に自分自身のありのままの姿を受容していく効果があるとされています。「社会的に望ましくない考えや感情を押し殺して、周囲から求められる自分を成長させる」という方向性は、傾聴が目指す本来の意義とは逆です。傾聴が目指すのは、抑圧ではなく、評価的・防衛的な姿勢を手放し、ありのままの自分として自然に変化・成長していくことです。

問36:グループアプローチ

代表的なグループアプローチとその提唱者を整理すると、サイコドラマはモレノ(Moreno, J. L.)が提唱したドラマ的手法です。一方、「Tグループ」は、ロジャーズではなくレヴィン(Lewin, K.)の理論と実践に基づく対人関係学習のグループであり、「エンカウンターグループ」の源流は國分康孝ではなく**ロジャーズ(Rogers, C. R.)**にあります(國分康孝は「構成的グループエンカウンター」という別の手法を日本に紹介・発展させた人物です)。名称と提唱者の組み合わせを丁寧に区別することが重要です。

問37:ジョブ・カード

ジョブ・カードを作成することで、自分の強み・弱みへの気づきや、これまでの経験を踏まえたキャリアプランの検討に役立てることができます。マイジョブ・カードで登録した情報は、ハローワークインターネットサービスでの求職登録だけでなく、連携する民間の就職・転職サイトへの活用も可能とされており、「民間サイトには登録できない」という理解は限定的すぎます。様式もキャリア・プランシート、職務経歴シート、職業能力証明シートなど複数から構成されています。

問38:カウンセリングにおける「見立て」

見立てでは、クライエントが解決したい問題や、その問題への対応状況、経過などを丁寧に確認していきます。家族との関わりや学校・職場での適応状況についても、プライバシーに配慮しながら必要な範囲で確認することが求められ、「確認する必要はない」と一律に切り捨てる姿勢は適切ではありません。

問39:キャリアコンサルティングにおける相談場面の設定

相談場面の設定では、効率性よりもクライエントのプライバシーへの配慮を優先することが基本です。ラポールづくりにおいては、キャリアコンサルタントが「指導する側・される側」という上下関係を作るのではなく、対等な信頼関係を築くことが重要とされています。また、意思決定を行うのはキャリアコンサルタントではなく、あくまでクライエント自身です。相談の緊要度(どの程度急いで対応すべきか)について、相談者との間で認識をすり合わせることも大切なプロセスとされています。

問40:厚生労働省編一般職業適性検査(GATB)

GATBは、制限時間内にできるだけ早く正確に解答する最大能力検査で、知的能力・言語能力・数理能力・書記的知覚・空間判断力・形態知覚・運動共応・指先の器用さ・手腕の器用さという9つの適性能を測定します。適性能とは、すでに表れている顕在的な能力そのものというより、その職業に必要な訓練や教育を受けた場合にうまくやっていけるかを示す、潜在的な可能性を測る概念である点に注意が必要です。おおむね13歳以上45歳未満を対象に使用できるとされています。


問31〜40は、メンタルヘルス・発達障害への配慮といったテーマと、カウンセリングの基礎技法・アセスメントが中心でした。**「配慮のつもりが逆効果になる対応を見抜くこと」「提唱者と技法名を正確なペアで覚えること」**が、この範囲の得点のカギになります。次回、最後の問41〜50の範囲を解説します。

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