【最新版】中国のレーダー照射とは何か?

教養

─ J-15が自衛隊F-15へ照射した“ロックオン”行為を徹底解説 ─

2025年12月6日、沖縄本島南東の公海上空で中国軍のJ-15戦闘機が航空自衛隊F-15に対してレーダー照射。
これは国際的に“攻撃準備完了のサイン(ロックオン)”とされ、極めて危険な行為です。
本記事では、レーダー照射の仕組み、中国の狙い、日本側の反応、過去事例まで詳しく解説します。
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レーダー照射とは何か─ 攻撃用“ロックオン”の仕組みをわかりやすく解説 ─

■ レーダーには2つの種類がある

① 捜索用レーダー(サーチモード)
・広い範囲を探すために電波を振りまく
・当たるのは断続的
・相手を「点」で把握

② 火器管制レーダー(FCレーダー/ロックオン)
・攻撃する対象を正確に追尾
・電波を「線」で当て続ける
・ミサイル誘導の最終段階で使用
・照射された側は警報音が鳴る

戦闘機はレーダーの搭載スペースが限られているため、
1つのレーダーをモード切替して「捜索」⇔「火器管制」に使用 するのが一般的。

今回のレーダー照射の詳細─ J-15はどのようにF-15を照射したのか ─

■ 時系列まとめ

・6日16:30ごろ:沖縄本島南東の公海上空で照射開始
・J-15は空母「遼寧」から発艦
・F-15は領空侵犯に備えてスクランブル中
・照射は2回、合計約30分に及ぶ
・双方は“目視できない距離”で接触

■ 30分の連続照射は「捜索モードとしては異常」

外務省幹部:

「30分は捜索用としてはおかしい」

つまり、火器管制モードの可能性が高いという判断。

中国の狙いと背景─ なぜ中国はレーダー照射をするのか? ─

装備・運用経験者の分析では、中国の狙いとして以下が考えられる。

● ① 自衛隊の反応テスト

防空識別圏(ADIZ)の対応速度、距離、警戒態勢を探るため。

● ② 台湾有事を想定した“空母運用訓練”

沖縄〜台湾周辺は中国の軍事圧力の中心。
空母航空団の実戦能力を高める狙い。

● ③ 日本の世論・国際社会への揺さぶり

レーダー照射は「軍事的威圧」として極めて効果的。

● J-15の特徴

・スホイ33を基に中国が独自改修
・スキージャンプ型空母では 満載状態で発艦不可
・燃料・武装を制限して離艦
→ 空中給油を多用する運用

日本政府の対応と中国の反論─ 深夜2時過ぎの異例の発表 ─

■ 日本の対応

小泉進次郎防衛相:

「航空機の安全を超える極めて危険な行為」

高市首相:

「冷静かつ毅然と対応する」

木原官房長官:

「自衛隊は安全な距離を保っていた」

■ 中国側の反論

・「自衛隊機が訓練空域に接近して妨害した」
・レーダー照射そのものには言及せず

両国の主張は大きく食い違っており、外交面でも緊張が増大。

過去の照射事例と今後のリスク─ “不測の事態”は起こるのか ─

■ 過去の主な照射事例

・2013年:中国艦船 → 海自護衛艦へ照射(火器管制)
・2018年:韓国艦艇 → 海自P-1哨戒機へ照射
・2025年:今回の中国J-15 → F-15(航空機同士では初の公表)

■ 今後のリスク

⚠ 不測の衝突・誤射の可能性
ロックオン状態は、パイロットの判断ミスや誤解で「戦闘」へ発展するリスクが常にある。特に高速で接近する航空機は誤認が起きやすい。

■ 日本はどう備えるべきか

・自衛隊の警戒監視強化
・外交ルートでの抗議・透明化
・米軍との連携強化
・ルール形成(行動規範)の国際化

まとめ

今回の中国によるレーダー照射は、
「攻撃準備を示す危険な行為」 と国際的に位置づけられる重大インシデント。
30分の継続照射という異常性、深夜発表の緊急性、
日中の主張の対立からも、緊張の高まりは避けられない状況です。

安全保障環境が急速に変化する中で、
日本は冷静かつ具体的な抑止と危機管理が求められています。

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