国の予算が期限までに成立しない場合に使われる「暫定予算」。本来は最低限の支出を確保するための“つなぎ”の仕組みですが、今回の暫定予算では社会保障費や地方交付税に加え、「高校授業料」や「給食の無償化」といった新たな政策の費用も一部盛り込まれる見通しです。さらに、イラン情勢の不安定化による原油価格高騰に備え、ガソリン価格を抑えるための巨額の予備費も投入されます。暫定予算の役割と今回の特徴をわかりやすく解説します。


暫定予算とは何か
暫定予算とは、本来の予算(本予算)が年度開始までに成立しない場合に、
一時的に国の支出を認める“つなぎの予算”です。
日本では毎年4月から新年度が始まるため、それまでに予算を成立させる必要があります。
しかし国会審議が長引くと間に合わないこともあり、その場合に暫定予算が使われます。
なぜ暫定予算が必要なのか
もし予算が成立しないと、
- 公務員の給与
- 年金や医療費
- 教育や公共サービス
などが止まってしまいます。
そのため暫定予算は、
👉 「国の機能を止めないための最低限の仕組み」
として重要な役割を持っています。
今回の暫定予算のポイント(2026年)
今回の暫定予算では、従来の「最低限の支出」だけでなく、一部の新政策の費用も含まれる見通しです。
主な内容
- 社会保障費(年金・医療など)
- 地方交付税(地方自治体への配分)
に加えて、
- 高校授業料の無償化
- 学校給食の無償化
といった
👉 新年度から始まる政策の費用も一部盛り込まれる見込み
となっています。
どの期間の予算なのか
今回の暫定予算は、
👉 4月11日までの分
が対象です。
これは日本の憲法の規定により、予算案は衆議院の議決から一定期間が経つと
自然成立(自動的に成立)する仕組みがあるためです。
つまり、
👉「本予算が成立するまでの短期間だけをカバーする予算」
となっています。
異例ポイント:新政策も一部含まれる
通常、暫定予算は
- 既存の支出のみ
- 新しい政策は含まない
のが原則です。
しかし今回は、
👉 教育無償化などの新施策も一部反映
される点で、やや異例といえます。
ガソリン価格対策(予備費の活用)
さらに政府は、別途重要な決定をしています。
中東情勢、特に
イラン情勢の不安定化により、原油価格の上昇が懸念されているため、
👉 ガソリン価格を約170円に抑える措置
を継続・強化するために、
- 今年度予算の予備費から約8007億円を支出
することを決定しました。
予備費とは何か
予備費とは、
👉 予測できない事態に備えて用意されているお金
です。
今回のように
- 国際情勢の悪化
- エネルギー価格の高騰
といった緊急対応に使われます。
今回のポイントまとめ
今回の暫定予算と関連政策を整理すると
- 暫定予算は「4月11日までのつなぎ」
- 社会保障や地方交付税など基本支出を確保
- 高校授業料・給食無償化など新施策も一部反映
- イラン情勢の影響に備え、ガソリン対策に約8000億円投入
となります。
暫定予算は本来、
👉 最低限の支出だけを確保する制度
ですが、今回のケースでは
- 教育無償化などの新政策
- エネルギー価格対策
といった要素も加わり、
👉 “生活支援型”の暫定予算
という側面も持っています。
今後、本予算が成立した後に、これらの政策がどこまで本格実施されるのかが大きな焦点になります。
