【衆院選2026】主要政党の公約まとめ|自民・維新・中道・国民はそれぞれ何が違うのか?

日本の政治

衆議院選挙が近づく中、各政党はそれぞれの立場から公約を打ち出しています。しかし、
「結局どの党が何を目指しているのか分かりにくい」と感じている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、議院選公約を、まず要点で整理し、その後に具体的な政策内容を解説します。
消費税、経済政策、安全保障、政治改革など、争点ごとに見えてくる各党の思想や方向性の違いを、できるだけ分かりやすくまとめました。

投票先を考えるための「土台」として、ぜひ参考にしてください。

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自由民主党(自民党)

・食料品の消費税2年間限定でゼロ
・成長重視の積極投資と財政規律の両立
・防衛力強化と憲法改正を明確に推進
・外国人政策や皇位継承で保守色強い


消費税については、飲食料品を対象に2年間限定で非課税とし、財源や実施時期は「国民会議」で詰める方針を示している。恒久減税ではなく、物価高対策としての時限措置という位置づけだ。

経済政策では、財政の持続可能性を前提にしながら、大胆な投資で成長を実現する「成長と規律の両立」を掲げる。AIや半導体など17の戦略分野への集中投資、レアアースなど重要鉱物の確保を通じ、経済安全保障を強化する。

政治改革では、衆院議員定数を1割削減することを目標に、次期国会での法改正を目指す。政治資金は「禁止より公開」を基本とし、透明性強化で対応する考えだ。

外交・安全保障では、中国と対話を続けつつも、台湾海峡の平和と安定を重視。安保関連3文書を年内に改定し、防衛装備移転の制限緩和など、防衛力強化を進める拉致問題の即時解決も明記している。

憲法改正では、自衛隊明記など4項目を軸に改憲を推進。皇位継承では男系男子を重視し、養子縁組を可能にする皇室典範改正を優先する。

外国人政策では、住宅・土地取得ルールの見直しなど、不安や不公平感への対応を強調している。


中道改革連合

食料品消費税ゼロ
給付と減税を組み合わせた生活者支援を重視
人への投資による成長現実的な外交・安保、政治改革
「生活者ファーストの中道政治」を掲げる。

物価高対策として今年秋から恒久的に食料品の消費税をゼロにする方針を打ち出した。財源は赤字国債や増税に頼らず、政府基金や特別会計の剰余金の活用に加え、国の資産を運用する政府系ファンドを創設して確保するとしている。

生活者支援では、減税と給付を組み合わせた「給付付き税額控除」を導入し、中所得層だけでなく、減税の恩恵が届きにくい低所得層も支援する。あわせて、家賃補助や安価な住宅供給、奨学金返済への支援、NISAを通じた減税策を盛り込んだ。
また、社会保険料負担によって手取りが急減する「130万円の壁」の解消や、週休3日制など多様な働き方の実現を掲げている。

経済政策では、教育・子育て支援などの「人への投資」を成長戦略の中心に据え、AI分野への投資を拡大する。女性の賃金引き上げや正社員比率の公表義務化、さらに定年制の廃止によって、働く期間を個人が選べる社会を目指すとしている。

外交・安全保障では、非核三原則を堅持しつつ、必要な防衛力は整備するという現実路線を明記し、理念と安全保障の両立を図る姿勢を示した。

政治改革では、企業・団体献金の規制強化や、政治資金を監視する第三者機関の創設を掲げる。加えて、国民本位の選挙制度改革とあわせた国会議員定数削減首相の衆院解散権の明確化インターネット投票の導入18歳立候補の実現など、制度面での改革も打ち出している。

全体として中道改革連合は、分断を避けつつ、生活支援と改革を同時に進める「中道・生活者重視型」の公約を特徴としている。

日本維新の会

減税と社会保険料引き下げを前面に
東京一極集中の是正を強く主張
・政治・行政改革を最優先
・安全保障は抑止力強化

東京一極集中の是正を柱に、「副首都法」を制定し、大阪や福岡、札幌などを副首都候補とする構想を掲げる。

経済政策では、飲食料品の消費税を2年間ゼロにする方針を示し、新聞は軽減税率の対象から外すとした。

社会保障改革では、国民医療費を年間4兆円以上削減し、現役世代1人当たりの社会保険料を年間6万円引き下げる目標を掲げている。

政治改革では、衆院議員定数1割削減の法制化や、企業・団体献金の見直しを進める。

家族制度では、旧姓使用に法的効力を持たせる制度を創設する。

安全保障では、反撃能力として長射程ミサイルの配備を進め、「専守防衛」の解釈見直しに踏み込む

外国人政策では受け入れ数制限を打ち出し、インテリジェンス分野ではスパイ防止法の制定を掲げるなど、改革色と現実路線が特徴となっている。


国民民主党

・「もっと手取りを増やす」
年収の壁撤廃
・社会保険料負担の軽減を最重要政策
「空室税」を導入
「海洋資源開発庁」の新設
3歳からの義務教育化

税制では、住民税・所得税の減税を進めるとともに、「年収の壁」について、所得制限を撤廃し、原則としてすべての所得層に同じ基礎控除を適用すべきだと主張する。
消費税については、賃金上昇率が物価上昇率を安定的に2%以上上回るまで引き下げる立場を取り、減税を行う場合は一律5%とし、インボイス制度の廃止を求めている。

住宅政策では、価格高騰への対策として中低所得者向けの家賃控除制度を創設するほか、「空室税」を導入し、投資目的の不動産売買を抑制する考えを示した。家計負担の軽減策として、再生可能エネルギー賦課金の廃止も盛り込んでいる。

産業・エネルギー分野では、レアアース確保のため「海洋資源開発庁」の新設を提案。原子力発電については、再稼働に加えて建て替え(リプレース)や新増設も認め、エネルギー自給率50%を目指すとしている。

教育政策では、教育国債を毎年5兆円発行し、教育・科学技術予算を倍増させる方針を提示。3歳からの義務教育化や、給食費を含めた高校までの教育完全無償化を掲げた。

全体として国民民主党の公約は、現役世代の負担軽減と成長投資を両立させ、「与党過半数に対抗する現実路線」を強く意識した内容となっている。


参政党

  • 0~15歳の子ども1人につき月10万円の教育給付金を支給
  • 消費税・インボイス制度を廃止し、国民負担率を35%まで引き下げ
  • 積極財政と減税でGDP1000兆円を目指す
  • 円安・金利上昇は過度に懸念せず、金融緩和を重視
  • 外国人政策の厳格化、再エネ政策の見直しを主張

子育て・教育分野として、0~15歳の子ども1人につき月10万円の教育給付金を支給する制度を掲げる。

経済政策では、減税と社会保険料削減によって現在約45.8%に達している国民負担率を35%まで引き下げるとし、そのために消費税とインボイス制度の廃止を明記した。あわせて、積極財政を通じて国内総生産(GDP)を1000兆円規模に拡大する目標を掲げている。

為替や金融政策を巡っては、円安について「輸出にプラスであり、過度に恐れる必要はない」との認識を示し、長期金利の上昇も「経済正常化の過程」と位置づけた。日銀の政策金利については、むしろ引き下げるべきだとして、追加利上げには慎重な姿勢を取っている。

外国人政策では「外国人総合政策庁」の新設を提唱し、受け入れ総量の管理、不法滞在の取り締まり強化、不動産取得の厳格化、オーバーツーリズム対策を進める方針を示した。

食料・エネルギー分野では、食料自給率100%を目指す増産計画や、地産地消を前提としたオーガニック給食の推進を掲げる。再生可能エネルギー政策については「行き過ぎ」を問題視し、再エネ賦課金の廃止や、レアアースの回収・代替・再利用の強化を訴えている。

医療分野では新型コロナ対応を検証した上で実効的な感染症対策の再構築を主張

教育・文化政策では、不登校や発達障害に対応したフリースクールの整備、「日本が好きになる」歴史教育の推進、国旗損壊罪の制定などを盛り込んだ。

参政党の公約は、減税と積極財政を軸に、家族・教育・国の主権や文化を重視する色合いが強い内容となっている。


日本共産党

消費税減税と将来的廃止を明言
賃上げと最低賃金引き上げを重視
・安保・防衛政策は大幅に抑制
・人権・平等を強く前面に

物価高対策として、消費税を直ちに5%に減税し、将来的には廃止する方針を明確にしている。財源は大企業や富裕層への課税強化で確保するとする。

労働政策では、物価上昇を上回る大幅賃上げを実現し、最低賃金を時給1700円まで引き上げることを掲げる。

外交・安全保障では、軍事費の大幅増額に反対し、安保関連法の廃止と安保関連3文書の撤回を主張。非核三原則を守り、核兵器禁止条約への参加を求める。辺野古の米軍新基地建設にも反対する。

人権分野では、選択的夫婦別姓や同性婚の法制化、男女賃金格差の是正を掲げる。

政治改革では、企業・団体献金を全面禁止とし、原発政策では再稼働・新増設に反対して「原発ゼロ」を目指す


社民党

消費税ゼロ
最低賃金1500円
安保法制廃止を掲げる「平和と社会民主主義」を前面にした左派路線
・キャッチコピー「いまだから社民党。」

物価高対策としては、消費税率ゼロの実現を掲げています。財源については、大企業がため込む内部留保への課税や、防衛費の引き下げを充てるとしています。あわせて、最低賃金を全国一律1500円以上に引き上げるとし、労働時間規制の緩和や労働基準法の改悪には反対の立場を明確にしました。

外交・安全保障分野では、沖縄県名護市辺野古での新基地建設に反対し、憲法9条に基づく平和外交を推進すると主張。違憲だとする安保法制や集団的自衛権は廃止し、非核三原則を堅持するとしています。さらに、防衛力強化の指針である安保3文書(防衛3文書)の廃止や、武器輸出拡大の中止も掲げました。

子育て・教育分野では、大学までの教育無償化を実現し、奨学金は原則として返済不要の給付型に転換するとしています。

政治改革では、企業・団体献金の全面禁止を明確に打ち出しました。

日本保守党

消費税ゼロ
再生エネルギー見直し
・移民抑制を掲げる「減税と国家主権重視」の保守路線
・「愚直に日本を豊かに、強くする」

物価高対策の柱は、酒類を含む食料品の消費税率を恒久的に0%にすることです。一時的な措置ではなく、恒久減税とする点が大きな特徴です。減税によって家計の負担を直接的に軽減し、消費を活性化させる狙いがあります。

エネルギー政策では、現在の再生可能エネルギー政策を「行き過ぎている」と位置づけ、電気料金に上乗せされている再エネ賦課金の廃止を明記しました。再エネ推進による国民負担の増大を問題視し、電気料金の引き下げを通じて生活コストを抑える方針です。

外国人政策については、熟練外国人労働者に与えられる在留資格「特定技能2号」について、家族の帯同を制限するとし、移民政策は抜本的に見直すとしています。百田代表は「日本の将来に大きな禍根を残しかねない」と述べ、社会的影響への警戒感を示しました。

チームみらい

社会保険料引き下げを最優先
現役世代と子育て世帯の負担軽減
・将来への成長投資
消費税は現行維持
・「社会を支える現役世代の土台を立て直すことが最優先」

消費税率現行水準を維持する方針を明確にしました。安野党首は「消費税を下げる前に、まず社会保険料を下げる」と述べ、高止まりする社会保険料が、働く世代の可処分所得を圧迫しているという問題意識が背景にあります。

子育て支援策としては、既存の児童手当に加え、「子育て減税」を導入します。これは、子どもの人数に応じて親の税負担を軽減する仕組みで、子育て期の家計を直接支援する狙いがあります。

政策全体の方向性として、「未来に向けた成長投資」と「テクノロジーによる行政・政治改革」を掲げています。とくに「政治とカネ」の問題では、党が独自に開発した政治資金の流れを可視化するツールを活用し、政治家が何にお金を使っているのかを国民に分かりやすく示すとしています。


既存の左右対立とは異なる「現役世代・未来志向型」の政策を前面に出した政党だといえます。

まとめ

今回の衆院選では、消費税減税・社会保険料・安全保障・エネルギー・外国人政策など、同じテーマであっても政党ごとにアプローチは大きく異なっています。
自民党は経済成長と安全保障を軸にした「体制安定型」、維新は負担削減と統治改革を前面に出す「制度改革型」、共産・社民は分配と平和を重視する「明確な左派路線」、日本保守党は減税と移民・再エネ見直しを掲げる「保守主義路線」、そしてチームみらいは社会保険料引き下げとテクノロジー改革を柱とする「現役世代・未来志向型」と、それぞれの立ち位置が鮮明です。

重要なのは、「どの主張が正しいか」ではなく、自分の生活や価値観に最も近い選択肢はどこかを見極めることです。
物価高への対応を重視するのか、将来世代への投資を優先するのか、安全保障やエネルギー政策をどう考えるのか――。

公約を比べることで見えてくるのは、政党ごとの「日本の未来像」です。
今回の選挙は、その未来像のどれを選ぶのかを、私たち一人ひとりが問われる選挙だと言えるでしょう。

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